コラム

2025年7月31日

犬もなる熱中症!症状や応急処置、対策方法を解説

犬もなる熱中症!症状や応急処置、対策方法を解説

夏になり気温が上昇すると、私たち人間は、熱中症の危険にさらされます。
熱中症で命を落とす人もいます。
そしてそれは、犬も同じです。
犬も私たち人間のように熱中症になります。
そして、重症化すると、命の危険にさらされます。

ここでは、犬が熱中症になる原因と対策についてご紹介いたします。

大切な愛犬を守るためにも、ぜひ最後までお読みください。

犬の熱中症とは?どんな症状?

熱中症とは、体温調節機能の低下により、体温が上がりすぎたり、脱水症状になることで生じる疾患です。

私たち人間は、体内に熱がこもった際、汗をかいて体内の熱を体外に放出し、体温調節を行ないますが、犬が汗をかく場所は肉球のみ。
そのため、体温調節がうまくできないのです。

犬が口を開けて、「ハッハッ」と短く息を吐きながら呼吸をしているところを見たことがありませんか?
パンティングという動作ですが、こうすることで、水分を蒸発させて体温を下げようとしているのです。
パンティングで体温が下がる場合もありますが、気温や湿度が高い、気道に問題があるなどの理由で、うまく水分が蒸発せず体温を下げることができない場合もあります。

体温が下がらないとどうなるのでしょうか?

体をつくっているタンパク質が変性し、さまざまな臓器の機能に障害が出るようになります。
また脱水症状が続くと、水分や塩分不足により、障害がさらに進んでいき、多臓器不全に陥ってしまいます。

犬の熱中症は、日中の気温が急に上がり始める5月の頭、まだ暑さに体が慣れていない頃から発症し始めることが多くなりますので、要注意です。

犬の熱中症の原因

次に犬の熱中症の原因について見て見ましょう。
犬が熱中症になる原因は、4つあります。

高温多湿な環境に長時間放置

犬は高温かつ高い湿度が苦手です。
真夏にエアコンをかけた室内でも湿度が高いと熱中症になります

また真夏に車内に放置するのも絶対にやめてください。
少しの時間もNGです。

暑い時間帯の散歩

真夏の散歩は注意が必要です。
真夏のアスファルトは、50〜60℃にもなると言われています。

犬は、地面との距離が近いので、地面からの熱を受けやすいため、暑い時間帯の散歩は危険です。

運動のしすぎ

運動をすると体温が上がりますよね。

私たち人間は、運動すると汗をかき、体温調整しますが、犬は肉球だけにしか汗をかけないため、運動しても上がった体温を下げることができず、熱中症を起こしやすくなります。
特に、気温が高い真夏や湿度が高いときには、注意が必要です。

体内の熱を放出する機能の低下

前述のように、犬はパンティング(短く息を吐くこと)によって水分を蒸散させて熱を下げます

しかしながら、犬種や病気、肥満などにより熱放散機能がうまく働かない犬もいます。

これらの犬は、体内の熱をうまく放出できないため、熱中症になる可能性が高くなります。

熱中症になりやすい犬の特徴

熱中症になりやすい犬の特徴

前述で、熱中症になりやすい犬がいるとご紹介しました。
どのような犬は熱中症になりやすいのか見ていきましょう。

短頭種

短頭種の犬は、鼻から鼻腔、鼻咽喉、咽頭、喉頭までが狭いため、水分を蒸散する機能がうまく働きません

そのため、熱中症になるリスクが非常に高いのです。
パグや、フレンチ・ブルドッグ、ボストン・テリア、チワワ、シー・ズーなどが挙げられます。

北欧犬種

寒い地域出身の犬は、毛が密集しているため暑さに弱く、熱中症になりやすいです。
シベリアン・ハスキー、サモエドなどが、これに当たります。

黒い犬

黒は、熱を吸収しやすいため、毛が黒い犬は、他の色の犬よりも注意が必要です。

病気を持っている犬

心臓病や腎臓病を患っている犬、呼吸器に疾患がある犬は、脱水症状を起こしやすく、呼吸状態が悪化しやすいため、熱中症のリスクが高くなります。

肥満の犬

肥満気味の犬は、皮下脂肪が厚いため、体表から熱が放散しにくいとされています。

また喉にも脂肪がついて気道が狭くなっているため、呼吸状態が悪く熱中症のリスクが高くなります。

犬の熱中症の対策

それではどうすれば熱中症になりにくくなるのでしょうか?

犬にとって、気温は26℃、湿度は50%ぐらいが最適だと言われています。
ただし、冷やしすぎると体調を崩してしまう子もいるので注意しましょう。

それではもっと詳しく見ていきましょう。

犬とおでかけの際の暑さ・熱中症対策

暑い時期のお散歩は、早朝や夜など、比較的涼しい時間帯を選んでいくようにしましょう。
地面を触ってみて暑くないようだったら大丈夫です。

また散歩中は、こまめに水分補給をしてあげてくださいね。
保冷剤を入れられる犬用のバンダナなどを首に巻いてあげると熱中症予防になります。

車で外出の際は、エアコンをしっかりとかけたうえで、水分補給もしっかりするようにしましょう。
散歩と同じく、保冷剤を用意したり冷却マットなどを使うと良いでしょう。
「少しだから・・・」と犬を車に残していくのは絶対にやめましょう。

室内での対策

熱中症は、室内でもなります。
エアコンはもちろんですが、湿度管理も併せて行なうと良いでしょう。

独りでお留守番をさせるときには、ケージだと暑くなったときに逃げ場がないので、自由に歩いて涼しい場所を探せるようにしてあげると良いでしょう。
室内でも意識的に日陰になる場所を作ってあげると、犬は過ごしやすいです。

おやつで熱中症対策

こまめな水分補給と言っても、なかなか水を飲んでくれないワンちゃんもいますよね。

そんなときは、水分をたっぷり含んだ液体状のおやつがおすすめです。
スティックタイプのものであれば、お出かけのときに持っていくこともできます。

まとめ

犬の熱中症は、重症化すると命の危険があります。
5月ぐらいから気をつけてあげましょう。

飼い主さんの正しい知識と、事前の熱中症対策が、愛犬を救います。
暑い時期はとくに、気をつけてあげましょう。

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