コラム

2025年9月22日

犬の椎間板ヘルニアどんな病気?なりやすい犬種と症状、治療法を解説

犬の椎間板ヘルニアどんな病気?なりやすい犬種と症状、治療法を解説

犬の椎間板ヘルニアについて〜原因と症状について〜

椎間板ヘルニアは、人間にもみられる病気ですが、犬にも見られる病気です。
犬の場合、椎間板ヘルニアになりやすい犬種もあります。

ここでは、犬の椎間板ヘルニアについて、その原因と症状について解説いたします。

犬の椎間板ヘルニアってどんな病気?

椎間板とは、背骨(脊椎)を構成しているたくさんの椎骨と椎骨の間にある薄い軟骨のことです。
椎間板には、背骨を滑らかに曲げるような役割があります。

椎間板ヘルニアは、その椎間板に強い力が加わることによって損傷し、椎間板のなかの組織が飛び出してしまうことによって近くにある神経や脊髄を圧迫してしまう病気で、ヘルニアとは、体内にある臓器などが、飛び出してしまった状態のことを指します。

犬が椎間板ヘルニアになる原因は?

犬が椎間板ヘルニアを発症する原因のひとつに、激しい運動が挙げられます。

登ったり降りたりといった昇降運動、ジャンプなどによって、椎間板の圧力を支えることができずに椎間板が損傷することが原因とされています。
また加齢や肥満なども原因のひとつとされています。

犬種によっては、若くして発症するケースもあります。
どのような犬種が若くして発症しやすいのか、次の項で見ていきましょう。

椎間板ヘルニアになりやすい犬種とは?

椎間板ヘルニアになりやすい犬種について見ていきましょう。
次に挙げる軟骨異栄養性犬種は、若くして発症しやすい子が多いのが特徴です。

  • ミニチュアダックスフンド
  • ウェルシュ・コーギー
  • ペキニーズ
  • シー・ズー
  • ビーグル

犬の椎間板ヘルニアの症状は?

犬の椎間板ヘルニアの症状は?

椎間板は、首から腰までの背骨にあるため、発症部位と進行状態によって症状が異なるのが特徴です。
共通している症状は、痛みと麻痺です。

「うちの子、椎間板ヘルニアかも?」という飼い主さんは、次に挙げる椎間板ヘルニアチェックでチェックしてみてください。

<犬の椎間板ヘルニアチェック>
□ 患部を触ると痛がる
□ 足を引きずっている
□ 歩行の様子がおかしい
□ 歩くのを嫌がる

初期症状では、上記のような症状が見られます。
ひとつでも当てはまるものがあれば、椎間板ヘルニアを発症しているかもしれません。
早めに動物病院を受診しましょう。

頸部の椎間板ヘルニアは、頸部の痛みから始まり、症状が悪化するにつれて、自力で立ち上がれなくなります。
また四肢が完全に麻痺してしまうと、排尿や排便にも支障をきたしてしまいます。

胸部や腰部の椎間板ヘルニアにおいては、犬の腰から背中にかけて痛みがあり、後肢の麻痺により自力による排便・排尿が困難になることも多々あります。
自力で立ち上がれないため、車椅子生活になるケースもあります。

犬の椎間板ヘルニアで最も多いのは、背中から腰にかけての発症です。
犬の椎間板ヘルニアの全体の80%が背中から腰にかけての発症だと言われています。

前述した軟骨異栄養性犬種で上記のような症状が見られた場合には、椎間板ヘルニアである可能性を疑ってみてください。
椎間板ヘルニアは早期発見が重要です。
重症化すると、下半身付随になってしまう可能性がありますので注意が必要です。

犬の椎間板ヘルニアの治療方法について

犬の椎間板ヘルニアの治療で最も大切なのは、安静です。

日常生活で、階段の上り下りは絶対にNGです。
内科的治療においては、痛み止めや消炎剤を処方してくれる場合が多いですが、これにより症状が落ち着けば良いのですが、麻痺や排泄障害などといった神経障害の症状が出ている場合には、外科手術により飛び出した椎間板を取り除かなくてはなりません。

どのような治療法を選択するのかは、発症した椎間板ヘルニアの症状にもよります。
まずはおかしいと思ったら、早めに受診するようにしましょう。

椎間板ヘルニアの予防法について

椎間板ヘルニアの予防として最も効果的なのは、肥満にならないことです。

体重が増えれば、それだけ関節に負担がかかります。
脊椎は関節が連なってできています。

そのため、体重が増えることにより椎間板ヘルニアのリスクは高まります。
肥満にならないよう体重管理も飼い主さんの重要な役目です。

また、抱っこの仕方にも注意が必要です。
背骨を縦にすることで脊椎に負担がかかるため、縦抱きで抱っこすることも椎間板ヘルニアのリスクを高めることにつながります。

このほか、もともと脊椎の形状が潰れたようになっている先天性の問題を抱えている子もいます。
中高年期になれば、一度レントゲン検査をして脊椎の形状の確認をするのもおすすめです。

階段の上り下りも背骨に負担がかかるので、7歳8歳になり中高齢期に入れば、控えたほうが良いでしょう。
ソファなどに飛び乗ったりジャンプで飛び降りたりするのも控えさせましょう。

まとめ

犬の椎間板ヘルニアは、犬種によっては若くして発症することもあります。
重症化すれば、下半身麻痺になる可能性もあるので、早期発見が重要なカギとなります。

本編で述べたチェック項目に当てはまるものがあれば、早めに動物病院での受診をするようにしましょう。

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